結婚生活のスクリプトとは、ある意味、結婚生活の中での自分の役割、あるいは、自分が持っている結婚生活の基準、
あるいは、自分が持っている結婚観や自分が普通だと思っている結婚の形、夫婦の形、という言い方に変えることができるかもしれません。
これらのことをまとめた総称を『結婚生活のスクリプト』と呼びます。
エリック・バーンが提唱した心理学理論の中に、人生脚本というのがあります。
人生脚本というのは、人間は幼少期に自分自身の人生脚本を描き、その通りになるとされているものであり、
ほとんどの人間の場合、人生脚本の大部分は親からのメッセージや、親の生活を見ることによって影響を受け、
無意識のうちに自分の生き方を決め、それに従い行動するようになるということなのです。
実は、結婚生活に関しても、この人生脚本のようなものが発生しており、そのことを『結婚生活のスクリプト』と呼びます。
例えば、両親が共働きをしている家庭で育った子供は、夫婦は共働きをしながら結婚生活をすることが普通だと思うようになるでしょうし、
父親が仕事人間で家庭を顧みず、母親は専業主婦でひとりで育児や家事をおこなっている場合は、それが普通の結婚生活の形だと思うようになるでしょう。
それを、結婚生活の基準と呼ぶ人もいれば、結婚生活の形式と呼ぶ人もいるかもしれません。
『結婚生活のスクリプト』というのは、自分たちが持っている『これが結婚というものなんだ』という結婚の形や夫婦の形のことになります。
さて、ここで質問です。
あなたは、どのような結婚生活のスクリプトを持っていますか?
また、あなたの配偶者は、どのような結婚生活のスクリプトを持っていますか?
実は、夫と妻がそれぞれ持っている結婚生活のスクリプトが、離婚や不倫を誘発する原因のひとつにもなっているのです。
今回は、配偶者の不倫を誘発する可能性が非常に高い結婚生活のスクリプトについてお話いたします。
1.妻の主な役割は夫の世話、家事・育児、並びに家庭の事柄になっている
この結婚生活のスクリプトを持っている人たちは非常に多いです。
そして、この結婚生活のスクリプトに該当している夫婦の夫側に不倫が多いという事実を、私は長年の夫婦関係の修復の経験から多数見てきております。
私は、長年、夫婦関係の修復のサポートの仕事に従事しておりますが、特に日本人同士のご夫婦の場合、この結婚生活のスクリプトを持っているご夫婦が圧倒的に多いです。
おそらく、これは日本社会における社会的風潮のひとつであり、第二次世界大戦後の日本経済を立て直すために、多くの男女の間でこの結婚生活のスクリプトが必要とされたことに起因しているように思えます。
”亭主元気で留守がイイ”
”夫はお金を引き出せるATM”
などといったような言葉も流行り、経済面さえ安定していれば、夫がいない生活のほうが楽でいいと言う女性たちも一定数いることでしょう。
実際に、私の両親の世代の方たちの多くは、この結婚生活スクリプトが普通という基準になっており、そのため、
”男は仕事人間になり、家庭を顧みないのが普通であり、妻は家事・育児・夫の世話をするのが当たり前”
という価値観がまかり通っています。
そして、当然のことながら、そのような両親を見て育った子供たちは、それが夫婦のあり方、それが結婚生活というものだと刷り込まれていくため、
その子供たちが大人になったときには、自分の両親と同じ結婚の形、夫婦の形を無意識のうちに継承していくようになります。
私が今まで多く見てきたケースとしては、妻が専業主婦という役割を持っている場合は、大抵、この結婚生活のスクリプトに該当しておりますし、
妻がパートタイム的な仕事を持ち、夫の扶養控除の範囲内で仕事をしてる場合も、ほとんどのケースがこの結婚生活のスクリプトに該当しております。
夫は仕事に追われ、家に帰って来るのは夜遅い時間帯。
家族で一緒に夕食を食べることができればまだマシですが、ほとんどの場合は、家族一緒に過ごす時間はありません。
加えて、夫は仕事上の付き合いという理由で、接待や飲み会へ参加する機会が多く、仕事を理由に家にいる時間は非常に少なく、
子供のことや、家のことに関しては、夫はほとんど関与しません。
妻は、帰宅するかどうかわからない夫のために食事を作り、家の中を綺麗に掃除し、夫の汚れた洋服の洗濯をし、
夫が散らかした部屋を片付け、夫が出しっぱなしにしている物やゴミを片づけ、まるで、妻は家政婦か、あるいは彼の母親のようです。
この結婚のスクリプトと持っている人たちに共通していることは、
男性の役割は『仕事をして稼ぐこと』だから仕事以外のことはやらなくていい。
女性の役割は『家庭に関することを女性ひとりでやること』夫に家庭のことで負担をかけてはいけない。
男女が結婚した後は、そうなるのが普通と思い込んでいるということです。
私自身は、日本で生まれ、日本社会の中で育ってきましたが、この結婚生活のスクリプトを持っていません。
理由は、私の両親や親戚の伯父や叔母たちがこの結婚生活のスクリプトを持っており、それを見て育った私は、逆にそれを嫌うようになったからです。
そのため、私は自分自身が大人になったとき、自分はこの結婚スクリプトを持たない状態になりましたが、
通常、多くの皆さんは、自分の両親が持っている結婚スクリプトと同じものを持つようになります。
あるいは、自分の両親以外でも、親戚や知人、会社の同僚や友人たちが、この結婚生活のスクリプトを持っている場合は、
それに影響されて、この結婚生活のスクリプトが普通だと考えるようになります。
あなたの今の結婚生活はこれに該当していますか?
この結婚生活のスクリプトは、夫の立場からすると、
●妻は子供の世話をする人として必要・・ベビーシッター、子供の母親という役割
●家の掃除・洗濯・家事をおこなう人として必要・・家政婦、あるいは、自分の世話をしてくれた母親と同じ役割
これら2つの役割を果たすためには必要とされています。
しかしながら、妻が夫の母親的な役割を担うと、必ずといっていいほど、夫たちは別の女性を見つけ不倫をします。
2.妻と夫は共働きしていて同居人のようになっている
この結婚生活のスクリプトを持っているご夫婦についても、私は私の元にご相談にいらっしゃる方たちの中で頻繁にお見受けします。
この結婚生活のスクリプトを持っていらっしゃる方たちの多くは、まだ子供がいないという状況です。
お互いに仕事を持っており、お互いに別々の収入があります。
そして、家計の管理については、自分たちが得た収入を合算することはなく、自分たちが得た収入は自分たち自身で管理というケースが多いです。
生活費については、大抵の場合が、お互いに出し合う形式を取っており、なるべく折半になるように割合を決め、それぞれの収入から出し合っています。
この場合、残ったお金は、それぞれが自分たちで自由に使用できるというようなスタイルを取っているご夫婦が圧倒的に多く、
夫が稼いだお金は夫のお金。妻が稼いだお金は妻のお金。という位置づけです。
この結婚生活のスクリプトの場合、夫婦はお互いに自分たちがやりたいことを別々におこなっています。
ときには、お互いの時間と都合が合えば、一緒に食事をしたり、一緒に出かけたりすることもありますが、あくまでもそれは、友人と時間を過ごすような感じに似ています。
この結婚生活のスクリプトは、実際には欧米人同士のご夫婦で多く発生しており、欧米人同士の夫婦の場合は、この結婚生活のスクリプトでも、時々、セックスが発生します。
ただし、このセックスというのは、どちらかというと、お互いに気が合えばセックスをする、というようなセックスフレンド的な位置づけになっている場合が多く、
愛しているからセックスをしたい、というような感覚とは、若干異なります。
近年は、女性も仕事を持ち、キャリアを構築していく時代になりましたので、その影響で日本人同士の夫婦でも、この結婚生活のスクリプトに該当している夫婦が増加しています。
私が知る限りでは、日本人同士のご夫婦の場合で、この結婚生活のスクリプトに該当していらしゃる場合、ほとんどの皆さんがセックスレスになっています。
そのため、ある地点に達すると、この結婚生活のスクリプトに該当する夫婦の夫側は、他の女性と不倫をするケースが多いという状況です。
3.妻は夫のビジネスパートナーになっている
妻が夫のビジネスパートナーになっている場合も、夫側に不倫が発生しているケースが非常に多いです。
妻が夫のビジネスパートナーになるケースの例といたしましては、
(1)夫と妻が共同経営者になっているケース
(2)夫が経営している会社で妻が働いているケース
(3)両親が経営している会社で夫と妻の両方が働いているケース
この3つがありますが、いずれも妻の位置づけは『夫のビジネスに関与している夫のビジネスパートナー』になります。
もしかしたら、多くの皆さんは不思議に思うかもしれません。
夫と妻は、お互いに協力し合って、ビジネスを成功させるために働いている。
そのため、一緒に過ごす時間も多く、コミュニケーションを取る機会も多く、ビジネスを成功させるという共通の目標に向かって一緒に向かっている状態である。
それなのにも関わらず、なぜ、夫は他の女性と不倫をしてしまうのか?
夫婦として、ビジネスの成功のために協力し合って、ふたりで目標達成のために一丸となっているはずなのに、なぜ、不倫が発生するのか?
と、疑問に感じる方たちもいらっしゃることでしょう。
自分の妻が、自分のビジネスパートナになっている場合、大抵の男性は、自分の妻がビジネスの上で非常に重要な役割を果たしていることを理解しています。
そのため、ビジネスパートナーの妻を持っている男性は、ほとんどの場合、自分の妻を失うことを望んではいません。
理由は、ビジネスパートナーの妻を失うということは、自分のビジネスの衰退や失敗を誘発する可能性があるからです。
しかしながら、男性というのは、ビジネスの成功と共に、女性とのロマンチックな関係も求めています。
男性には、ビジネスの成功と共に手に入れたお金を使って、女性と楽しいことやロマンチックなことをしたいという願望があるのです。
「では、それを自分の妻とおこなえばいいのでは?」
と、多くの皆さんは思うことでしょう。
しかし実際には、それはうまく機能しません。
理由は、夫の目から見ると、ビジネスパートナーになってしまった妻は、ロマンチックなことを一緒におこなう自分の恋人という位置づけではなく、
どちらかというと、競争相手を倒して戦っていくための戦友という位置づけになってしまうからです。
これは、多くの女性が知らないことであり、多くの女性が理解しないことなのですが、ぜひ、皆さんには知っていただきたいのでお話します。
●男性は決して、女性と恋人同士の頃におこなっていたことをおこないたいという願望を諦めることはない。
ということです。
つまり、どの男性も、結婚した後も、自分が恋人同士の頃に女性とおこなっていた楽しいこと、セックス、ロマンチックなことをやり続けたいと思っているということです。
そして、どの男性もその自分の願望をギブアップすることがないということです。
もしかしたら、あなたは自分の夫を見て、
「自分の夫は、結婚した後、そんなことを考えていない。」
と思うかもしれませんが、通常、男性はそのような本心を自分の妻に言うことはありませんので、あなたがそれを知らないのも当然です。
しかし、どの男性も心の奥底ではそのように思っており、その自分の願望を達成することを諦めることはないのです。
このことについては、心理学者であり、今まで9,000人ほどのクライアントの皆さんとのセッション経験がある私の主人もそのように言っておりますので、非常に信憑性がある事実です。
そして、これは、多くの女性が知らない男性の本音の一部です。
だからこそ、世の中でこんなにも不倫が増えているというわけです。
仕事で成功している男性は、成功していない男性よりも、不倫が発生する可能性が高いです。
理由は、多くの女性は仕事で成功している男性のことを魅力的だと感じるからです。
そのため、仕事で成功している男性や、高収入を得ていることを推測できる職業に就いている男性というのは、女性から狙われる確率が俄然と高くなります。
その結果、不倫が発生する確率も圧倒的に高くなるということなのです。
もしも今現在、あなたの配偶者が不倫をしている場合で、もしもあなたが本気で配偶者の不倫問題を解決したい場合は、ぜひ、お早目に対処を始めることをお勧めさせていただきます。
配偶者の不倫を終わらせるために、
・配偶者を褒める運動
・配偶者に無償の愛を与える運動
・配偶者のすべてを受け入れる運動
・良い妻運動(良い夫運動)
このようなことをしても、配偶者の不倫が自然に終わることはありませんのでご注意下さい。
これらをおこなっていると、配偶者の不倫は終わらず、残念ながら、配偶者の不倫はずっと続きます。
夫婦コンサルタント
伊藤敏恵
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