■可能性(2)・・・夫は言い合い/言い争いが好きではないので話をしない(※自分に生じる可能性がある痛みの動機を避けるため)
あなたの夫は、もしかしたら何らかのためにあなたに腹を立てているかもしれませんし、
あなたの態度や行動、あなたの発言に対して苛立ちの感情を持っているかもしれません。
あるいは、あなたの夫は本心としては、あなたに提案をしたいことや、
あなたにアドバイスをしたいことがあるかもしれません。
あるいは、あなたの夫はあなたに彼自身の思いや心情を話したいという願望を持っているかもしれません。
しかし、彼が心の中でどのようなことを考えていようとも、現実の生活の中で、彼があなたに話をしないのは、
”彼が話したことに対して、彼はあなたと言い合いになりたくない”
”彼が話したことに対して、彼はあなたと言い争うことをしたくない”
という理由によって、彼はあなたと話すことをしないという選択を取っているということです。
つまり彼は、彼が発言した事柄が、万が一、彼とあなたとに意見の衝突が発生し、
彼があなたに話をしたことによって、彼とあなたの間に対立を引き起こす結果になってしまうことを恐れ、
彼はあなたに何も言わないという選択をするのです。
もしかしたら彼は、
”意見の食い違いによって対立してしまうよりは、黙って何も言わない方がマシ”
だと思っているかもしれません。
あるいは、
”妻に反対意見を言われると自分を否定された気持ちになるから、何も言わない方が自分を守れる”
と思っているのかもしれません。
もしかしたら、女性の中にもそのような理由で夫と話さない選択肢を取っている方たちもいらっしゃることでしょう。
いずれにしても、このケースは、
- 自分に生じるかもしれない痛みを避ける
という動機によって、あえて妻とは話をしない、という選択肢を取っているということになります。
つまり彼は、今までのあなたとの過去の会話の中で、
あなたと言い合いや言い争いに発展してしまった経験があり、
その際、あなたとの言い合いや言い争いによって、彼自身は何らかの痛みを心の中に感じ、
その経験から、今の彼はあなたと話をすることで、過去に体験した同じ痛みを感じたくないと思い、
あなたには話をしないという選択をしているということなのです。
女性の中には、
「夫がきちんと本音で話してくれれば、たとえふたりの意見が違っても、お互いに歩み寄って協力することができるのに。」
「意見の違いがあるのは当たり前。もしも意見の違いがある場合は、お互いに歩み寄ることで何とかなるのに。」
などといったことをおっしゃる方たちもおられます。
しかし、多くの女性が考えている”歩み寄り”というのは、
多くの場合、男性にとっては”歩み寄り”とは思えない場合が多いのです。
◆女性が考えている”歩み寄り”は『男性が女性に歩み寄るという意味』
私は、十数年にわたる夫婦関係修復のサポートの経験から、
多くの女性は”男性が考える歩み寄り”とは別の意味の歩み寄りを考えていることを、たくさん見てきました。
もちろん、すべての女性がそうではありませんが、
しかし、多くの女性が考えている”歩み寄り”は、
- 男性が女性の考えや意見に歩み寄る
というものです。
そのため、男性の目から見ると、
- 男性は女性の意見に賛成してあげた。
あるいは、
- 男性が女性に合わせてあげた。
という状態になっていることが多々あります。
夫が妻に歩み寄ってくれるという方法でうまくいくご夫婦の場合は、
おそらく、意見の食い違いによる言い合いや言い争いというものは、ほとんど発生しないのかもしれませんが、
私の元にご相談にいらっしゃる皆さんのケースの場合、大抵の離婚を希望している夫側の主張としては、
「妻は俺の言うことを全然、きかない。」
「いつも妻の言うことばかりが通って、俺の意見はまったく通らない。」
「妻はいつも俺の言うことに反論してくる。」
「妻に何度言っても、俺の言ったとおりにしないから、妻にはもう言うだけ無駄。」
「妻はいつも反対意見ばかり言うから俺とは価値観が違う。」
「今まで妻に合わせてあげていたけど、もう、うんざりだ。」
「今まで妻に合わせて我慢していたけど、もう我慢したくない。」
などというものが多くを占めます。
このような夫側の発言からもわかるとおり、一見、表面上は妻に合わせてくれている夫であったとしても、
結婚生活が続くにつれて、はたして、夫は妻に合わせて妻に歩み寄ってくれることを、
そのままずっと、続けてくれるかどうかはわからない、ということなのです。
もしかしたら、彼はあなたと話をした際、もしもあなたと自分の意見が食い違ったとき、
彼はもうこれ以上、あなたに歩み寄りたくないと思っているのかもしれません。
もしも彼が、あなたに歩み寄らない場合、あなたとの意見の食い違いによって、
彼とあなたとの間に対立が発生することが予想される。
過去の経験から、彼はあなたと対立することは、彼にとって心の痛みやストレスになることを知っているため、
それを避けるという動機で、彼はあなたと話をしないことを、あえて選択している可能性もあるということです。
このようなケースに当てはまる場合は、彼の心に発生する”あなたとの会話によって発生する痛み”を取り除かない限り、ふたりの会話が復活することはありません。
本来、夫婦というのは、お互いが安心して自由に話ができる存在であるべきではありますが、
しかし、それができるかどうかは、夫婦ふたりの人間関係のレベルによっても異なることでもあるため、
一概にすべての夫婦が、お互いに安心して自由に話せるかというとそうではありません。
特に、夫が離婚をしたいと言っている場合、多くのご夫婦の皆さんの人間関係のレベルは低い状態になっており、
ふたりの間には心理的な距離感(心の壁)が出来上がっている状態です。
配偶者が離婚宣言をしている場合は、今現在のふたりの人間関係のレベルを正しく把握し、
ふたりの人間関係のレベルに沿って、適切なアプローチをしていかない限り、離婚回避をしながら夫婦関係の修復に向かうことができません。
多くの夫たちは、妻と言い合いをすることを嫌っています。
彼らは、本当は妻と楽しい会話をしたいと思っています。
だからといって、離婚寸前まで到達している夫婦が急に楽しい会話ができるかというと、それはあり得ないでしょう。
離婚寸前まで到達していない夫婦であっても、今まで会話をほとんどしてこなかった夫婦の場合も、
ある日、突然、楽しい会話が生まれることはありませんので、夫婦の会話を良くしたい場合は、日々の生活の中で、少しずつ、積み重ねていくことが必要です。
夫婦コンサルタント
伊藤敏恵
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