何年もあなたと結婚生活を続けた配偶者が、突然、あなたとの離婚を望むようになるのはなぜなのでしょうか。
あなたの配偶者が離婚を望む根本的な理由を理解することは、再構築へ向かうための重要な鍵です。
もしもあなたが、配偶者との夫婦関係の再構築を望んでいるのあれば、ぜひ、配偶者が離婚を望む根本的な理由について理解して下さい。
◆あなたの配偶者が離婚を望んでいる本当の理由は、過去よりも未来に関係がある
自分の配偶者が離婚を望んでいると知ると、通常はもう片方の配偶者は驚き、非常にショックを受けます。
私がクライアントの皆さんたちに、それまでのふたりの夫婦関係がどれくらい悪かったのかと質問すると、多くの皆さんは、
「夫婦関係が悪くなり始めてから数年は経っている。」
と言うケースが意外と多いです。
なかには、結婚当初から夫婦関係が悪く、そのままずっと何年も夫婦関係が悪いという方たちもおりますし、
もうかれこれ、十数年も冷めたような結婚生活をおくっているという方たちもおります。
私の元にご相談にいらっしゃる皆さんのほとんどは、
(1)もう何年もセックスレスの生活を続けている
(2)夫婦ふたりでデートする時間を長い間持っていない
(3)夫婦ふたりで一緒に過ごすことを何年も前に止めた
(4)夫婦ふたりで楽しい会話をしていない
という状態です。
彼ら(彼女たち)は、夫婦でありながらも、夫婦関係のメンテナンスに必要なことを何ひとつおこなっておらず、
ほとんどのご夫婦は、ただ単に同じ家に住む同居人のような状態になっており、
ときには、家庭内別居状態になったまま、数年もの間、一緒に暮らしている夫婦も意外と多いという状態になっています。
同居人や家庭内別居、仮面夫婦のような状況を続けている状態が数年以上も続いているのにも関わらず、
それでも自分の配偶者から離婚宣言をされると、多くの皆さんは驚き、非常にショックを受けるのです。
実際には、そのような状態で結婚生活を長年続けてきたことの方が、私にとっては驚きではあります。
理由は、もしも彼ら(彼女たち)がもっと、良い夫婦関係を維持するための法則と方法を理解し、
夫婦ふたりの心の絆を深めるために必要なことを結婚生活の中で実行していれば、
おそらく、ある日突然、配偶者から離婚宣言をされることはなかったでしょうし、
もしも万が一、ふたりの間に何らかの問題が発生しても、もっとダメージが小さいうちに適切な対処を試みていれば、今よりも簡単にスムーズに対応できたことでしょう。
多くの皆さんは、配偶者が自分と離婚したい理由は、
“自分たちの過去に発生した出来事”
に問題があると思っています。
しかし、実際はそうではありません。
もちろん、過去に発生した夫婦間での様々な問題というのは、これからの夫婦関係の在り方に影響を与えることは確かです。
しかしながら、離婚したい側というのは、自分の配偶者と一緒にいても、
自分の幸せな未来が見えないと思っているため、離婚をして幸せな人生を生きていきたいと思っているのです。
つまり、あなたの配偶者があなたと離婚したい本当の理由というのは、
「今の生活よりも、幸せな生活を手に入れたい!」
という彼ら(彼女たち)の未来に関係があるのです。
◆人はまだ感情的に配偶者とつながっているときには離婚しない
離婚を考えている人たちは、離婚をする前に、徐々に、あるいは、早急に感情的な側面において配偶者から離れます。
そのため、配偶者が意図的にもう片方の配偶者と、何らかのことで言い合いになるきっかけを作ったり、
あるいは、ちょっとしたことで議論や討論、口論を誘発するような態度や言動を見せる場合は、
それは別居または離婚に結び付けるための”警告のサイン”でもあります。
多くの皆さんは、配偶者にまだ情が残っていたり、配偶者との感情的な側面でのつながりを完全に遮断できない時は、まだ完全に離婚を決断することはできません。
しかしながら、配偶者に対しての感情的な側面でのつながりを遮断した人々というのは、
自分の配偶者が離婚に了承するように誘導するために、徹底的に配偶者に冷たい態度や言動を取り続けるのです。
そんな彼らは、自分が配偶者に冷たい態度を取ったり、無視をしたりすれば、
配偶者が自分のことを諦めて離婚に応じると思い込んでいるため、このような戦法を使います。
人間という生き物は、自分の感情的な側面での相手とのつながりを遮断することによって、
相手の態度や言動によって、自分の心が傷つかない状態になり、自分自身の心を防御することができます。
もしもあなたの配偶者が、あなたに対して冷たい態度を取ったり、無視をしている心理的背景には、
”あなたから感情的に離れ、心の距離を取ることで、あなたと物理的に離れても暮らしていけるように準備している”
という理由がある可能性があります。
つまり、これが意味することは、あなたの配偶者は離婚に向かって準備をしているか、
あるいは、別居に向かって準備をしているかのどちらかだということです。
◆不幸せな結婚でもないよりはマシだと思っていますか?
世の中には、自分たちが幸せを感じない結婚生活を維持していることを自覚しているのにも関わらず、
状況を改善することをせずに、只々、現在の結婚生活の維持を試みようとしている人々が大勢いらっしゃいます。
その場合、夫婦のどちらか一方が自分の未来の幸せについて真剣に考え始める時までは、
たとえ、自分たちが幸せを感じない結婚生活の中にいたとしても、とりあえずはそのままの生活を維持することができるでしょう。
しかしながら、夫婦のどちらか一方が、本気で自分の未来について考え始めた場合、
それを考え始めた配偶者側が取ろうとする選択肢は”離婚”になります。
世の中には、不幸な結婚生活でもないよりはマシだと思う人々が意外と多くいらっしゃいます。
それは、たとえ配偶者との毎日の生活が家庭内別居状態であったとしても、
あるいは、お互いにまったく顔を会わせず、会話らしい会話もほとんどない状態だったとしても、
”離婚してひとりでいる生活よりはマシ”
と思い、到底、幸せな結婚生活とは思えないような結婚生活をにしがみついてしまうのです。
あなたはそのように思ってしまう人々のひとりですか?
◆配偶者にあなたとのつながりを強制的に感じさせることはできない
多くの人々は、配偶者が離婚宣告をしてきた後、離婚についての考えを変えるように配偶者を説得しようとします。
しかし、残念ながら、この戦略は実際にはまったく上手く機能しません。
なぜなら、私たちは私たち以外の相手に、相手本人が感じていないことを感じさせることができないからです。
もしもあなたが、離婚せずに修復する方がいいと思っており、たとえあなたがそのことを配偶者に100回説明したとしても、
あなたの配偶者が離婚した方がいいと思っているのであれば、あなたの説明はあなたの配偶者には、まったく通じないということです。
この状況で、あなたがあなたの配偶者を説得しようとすればするほど、
あなたは配偶者の抵抗を生み出すことをしている状態になり、
その結果、益々、あなたの配偶者の気持ちはあなたから離れていくのです。
あなたの友人やあなたの両親、あるいは、多くのカウンセラーやセラピストでさえも、
”配偶者に離婚について考え直してもらうように話し合いをした方がいい。”
と言うかもしれません。
あるいは、
”あなた自身の至らない点を改善するから離婚せずに修復をしてもらうように言った方がいい。”
と言うかもしれません。
それらの方法も、配偶者を説得するという方法になりますので、残念ながら、まったく上手く機能しません。
もしもあなたが、心の底から配偶者との関係を修復したいと望むのであれば、
まずはじめにあなたがおこなわないといけないことは、
『あなたの配偶者と感情的につながること』
なのです。
配偶者から離婚宣言をされてしまった後、多くの皆さんは、離婚に対する不安や恐れの気持ちを抱き、感情的に不安定になるかもしれません。
しかし、あなたが本気であなたの配偶者と離婚をしたくないのであれば、
今現在、あなたが感じている離婚についての恐れや不安を一旦、脇に置き、
あなたの配偶者と感情的につながることに集中しなければなりません。
あなたが、配偶者と気持ちの上で良いつながりを持てるために必要なスキルを使い、
あなたと配偶者の気持ちが再び、つながることができたら、
あなたの配偶者はあなたと離婚しないと決意する可能性が大いにあるのです。
しかしながら、あなたが配偶者に離婚しないように説得することや、修復することを要求し、
配偶者の感情があなたにつながるための努力をしない場合は、あなたの配偶者はあなたとやり直す気持ちにはならないでしょう。
理由は、あなたの配偶者の気持ちはあなたから離れており、あなたの配偶者はあなたと感情的な側面でのつながりを感じておらず、
おそらく、それはつい最近発生したことではなく、以前からあなたの配偶者はあなたと感情的な側面でのつながりがないままの生活をしており、
はたしてそのような状況にいる彼らが、長い間、自分と気持ちがつながっていない相手と一生を共にするという決心をすることができるのでしょうか?
なぜ、感情面でのつながりを作ることが、配偶者があなたとやり直しを決意する動機につながるかについては、
私の書籍(愛する男性と最高の結婚生活をおくるために)にも詳しく書かれてありますので、ぜひ、ご覧になってみて下さい。
◆急速に配偶者と気持ち的につながろうとする行為は配偶者にプレッシャーを与える
もしもあなたの配偶者が、突然、離婚宣言をし、その後、離婚を早急に進めるような態度を取ってきた場合、
おそらく、あなたはとても焦り、早急にこの事態を何とかしないといけない欲求に駆られることでしょう。
私は十数年間に渡り、心理カウンセラー・夫婦コンサルタント(Relationship coach)として、夫婦関係の修復のサポートをおこなっておりますが、
夫婦関係の修復のプロフェッショナルである私が言えることは、
“修復のためのハイスピードの対処方法はない”
ということです。
しかしながら、修復に必要な適したことをおこなっている方の方が、
修復に役立たないことをおこなっている方よりは、早いスピードで修復の成功に向かう可能性は高いです。
夫婦関係の修復は可能です。
私は今までに何百名の皆さんたちの夫婦関係の修復を成功させてきました。
その経験からも自信を持って言えますが、夫婦関係の修復は可能なのです。
しかし、そのためには、
(1)あなたとあなたの配偶者の関係性のレベルに適していることを優先順位を決めて実行する
(2)修復のために不必要なことは絶対におこなわない
これらを確実におこなう必要があります。
修復に成功しない多くの皆さんは、自分の配偶者と自分の関係性のレベルに適していないことをやろうとします。
その結果、配偶者に心理的なプレッシャーを与え、配偶者の気持ちが益々、離れていくということが発生するのです。
もしもあなたが、不安な気持ちばかりを増幅させ、一刻も早く配偶者の気持ちを変えさせないといけないという強迫観念に襲われ、
あなたと配偶者の関係性のレベルに適していない言動や行動を取れば取るほど、あなたと配偶者が修復できる確率は減っていきます。
あなたが優先しておこなわないといけないことは、あなたの配偶者が修復に向かうように説得することではなく、
あなたから離れてしまったあなたの配偶者の気持ちをあなたに再び引き寄せることなのです。
あなたが過去におこなった行動について配偶者に謝ることであなたの配偶者の気持ちが変わることはありません。
あなたの今の気持ちや反省の気持ちを手紙に書いて配偶者に渡すことで、あなたの配偶者の気持ちが変わることはありません。
子供のためには父親が必要だからと配偶者に何度も説明しても、あなたの配偶者の気持ちが変わることはありません。
あなたから離れてしまったあなたの配偶者の気持ちをあなたに再び引き寄せることができなければ、
あなたの配偶者があなたとの離婚を撤回し、あなたと再構築したいと願うことはないのです。
夫婦コンサルタント
伊藤敏恵
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Q.3 あなたは、ご主人にお願いしたいことがあるけど、ご主人が察してくれるのを待っている、という状態にいらっしゃいますか?
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